⚾ 大切なお子様を「野球肩・肘」から守るために。知っておきたい正しい投げ方と「ゼロポジション」の秘密
😢 親御さんの心配事：肩の痛み、フォームの悩み、どうすればいい？
先日、BoX Baseball メンバーのお父様から、切実なご相談をいただきました。
「一生懸命練習しているのに、なかなか球が速くならない」「最近、投げた後に『肩が痛い』と言い出した」—。
きっと、これは多くの子を持つ親御さんが抱える共通の不安ですよね。
子どもが夢中になっているからこそ、親としては怪我なく、長く、楽しく野球を続けてほしい。 その思いは痛いほど分かります。
ご安心ください。お子様の未来を守り、パフォーマンスを向上させるための「正しいスローイングの基本」は、たった2つのポイントに集約されます。
それは、「ゼロポジション」の習得と、「肩甲骨の面」で投げる意識です。
1. 肘・肩の「保険」になる魔法の位置：ゼロポジションとは？
「ゼロポジション」なんて聞くと難しそうに聞こえますが、これは肩に最も負担がかからない、理想的な腕の上げ方（トップの位置）のことなんです。
イメージとしては、肩の関節の周りにある筋肉（ローテーターカフ）が、どこにも引っ張られることなく、みんなで均等に力を分散している状態です。この位置で投げることで、特定の筋肉や関節に無理な負担がかからなくなります。
だからこそ、怪我のリスクがグッと下がる、お子様の肩と肘の「保険」のような位置だと考えてください。
💡 お子様と一緒にやってみよう！ゼロポジション簡単チェック
- お子様に「両手を頭の後ろで組んでみて」と言ってみましょう。
- 親指が後頭部の少し下あたりに来る、楽な位置を探してもらいます。
- この時の肘の高さと角度が、投球時のトップの位置の目安です。
もし、お子様のトップの位置がこれよりも下がっていたり、逆に上がりすぎていたりしたら、ゼロポジションからズレている可能性があります。この位置を意識するだけで、体の力が指先までスムーズに伝わりやすくなり、結果的に球のスピードアップにも繋がりますよ。
2. 「肩甲骨の面」って何？ 子どもを怪我から守る正しい腕の振り方
せっかく良いトップの位置（ゼロポジション）を覚えたら、次は「腕をどう振るか」です。
小学生のフォームで一番多い間違いは、「投げたい方向（キャッチャーや一塁手）に向かって、腕をブン！と力任せに振ってしまう」ことです。
実はこれこそが、肩や肘に強い摩擦やひねりを生み出し、痛みの原因になってしまうのです。
🙅♂️ 間違い：「ボールを投げる方向」に腕を振る
- 結果： 腕と肩甲骨の動きにズレが生じ、関節に無理な負荷がかかり怪我に繋がります。
🙆♀️ 正解：「肩甲骨の面」に合わせて腕を伸ばす
正しい投げ方とは、肩甲骨の面に沿って、肘を回しながら自然に腕を伸ばしていく動きです。
- 投げる瞬間、体全体の回転を使って、肩甲骨の面が「投げたい方向」に向きます。
- その面に沿って腕が伸びるから、ボールが自然に投げたい方向へ飛び出すのです。
肘はあくまでも、体の中にある肩甲骨という土台の面に沿って動く。この意識が、腕の力に頼らない、全身を使った無理のないフォームを作り上げてくれます。
🌟 まとめ：今日からできる！未来のフォーム改善
この「ゼロポジション」と「肩甲骨の面」という2つの基本を、早いうちにお子様に教えてあげてください。
これは、難しいテクニックではなく、「怪我をしないための体の使い方」です。
親御さん自身が正しい知識を持ち、子どもの投げ方をチェックしてあげること。それが、お子様の野球人生を長く、実りあるものにする一番のサポートになります！