野球を見ていると、わが子が一生懸命ステップしている姿は感動的ですよね。でも、「どうもタイミングが合わないな」「空振りが多いな」と感じることはありませんか?
実は、その原因は**「体重移動のスタートが早すぎること」**かもしれません!
少年野球でよく見かける間違った動きと、お子さんの打率を劇的に上げるための**「正しい体重移動のタイミング」**について、詳しく解説します。
「せっかく足を上げたのに!」ステップの勢いを使いすぎる子が要注意
指導現場でよくあるのが、お子さんが一生懸命足を上げてステップを踏み出した瞬間に、軸足に溜めていた体重の移動も一緒に始めてしまうパターンです。
「大きく踏み込め!」「勢いをつけろ!」といった指導の影響もあるかもしれません。
しかし、これはボールを打つタイミングとしては**「早すぎる」**んです!
なぜ体重移動を早く始めると損をするの?
ステップと一緒に体重移動を始めてしまうと、お子さんにはこんなデメリットが生まれます。
- 「ボールを待つ」時間がなくなる 体重移動を本格的に開始した瞬間、バットを振るタイミングがほぼ決まってしまいます。まだピッチャーの手から離れたばかりで、**「ストライクかボールか」「速いか遅いか」もはっきりしない段階で、もうスイングの準備に入ってしまっている状態です。これでは「見極める力」**が育ちません。
- 「どんな球にも対応できない」 少年野球でも、ピッチャーはタイミングをずらそうとします。特に、同じストレートでもスピードが違ったり、高学年になれば変化球のような球も混ざってきます。自分のタイミングがステップで決まってしまうと、「来る球をただ打つだけ」になり、確率がめちゃくちゃ下がってしまうのです。
【すぐに試せる】正しい「体重を溜める」感覚とは?
では、どうすれば**「確率の高いバッティング」**ができるようになるのでしょうか?
それは、**「前の足が地面に着くところまで、軸足の股関節にしっかり体重を残す」**ことです。
軸足は「かめはめ波」!力を溜め込むイメージ
よく指導で「軸足に7割体重を残せ」と聞きますよね。これは、前の足が着地した瞬間のバランスの話です。
保護者の方がお子さんに伝えるときのヒントとして、軸足に溜める力は**「かめはめ波」**だと思ってください。
- ステップ中、かめはめ波のエネルギー(力)をしっかり溜めこんだまま、前側の足をそっと地面に着けに行きます。
- 前足が着地した時点では、まだ軸足に力が残っているので、**「いつでも動けるけど、まだ決めてない」**状態が維持できます。
この**「待てる時間」**こそが、ピッチャーが投げるボールを正確に見極め、タイミングを微調整するために不可欠なのです。
前足が着いてから「一気に」力を解放!
前の足が地面に着いて、体が安定したのを確認したら、いよいよ溜めていた力を使います。
軸足の股関節に残した力を「押込む」ように使い、一気に体重移動を始めます。
タイミングを決めるのはこの瞬間!
お子さんのスイングのタイミングが決まるのは、この「本格的に体重移動を始めた瞬間」です!
ステップを始めたときから、前足が着地するまでの間に、**「あっ、ちょっと遅いな」「これは速いぞ」**とタイミングを微調整できる余裕が生まれるわけです。
この余裕があることで、空振りが減り、芯で捉える確率が格段にアップします!
野球は成功体験の積み重ね!
「うちの子は打てない」と悩む必要はありません。プロでも3割打てれば一流。野球は確率を追い求めるゲームです。
練習で**「カキーン!」**と快音を響かせて、ホームランやヒットを打つ成功体験を積む方が、お子さんはもっと野球を好きになります。
「前の足が地面についてから、軸足の力を一気に解放するんだよ」
ぜひこのアドバイスを、お子さんと一緒に試してみてください!きっと、今までのバッティングが見違えるはずです。
